
すみっこで震えていた和犬の子犬。「ぶんた」が我が家にやってきた日

(※前回からの続きです)
お目当ての子の家族が決まっていたため、保護センターの犬舎を見学させていただくことになった我が家。
「この子可愛い!」
「えー、あの子の方が可愛いよー」
「ママはあのおじいさん犬も可愛いと思うな〜」
みんなが思い思いに見て回る中、私の目がある一匹の子犬に釘付けになりました。
すみっこで小さくなっていた「和犬の子犬」
大きなケージの中に何頭かの元気な子犬たちがいる中で、部屋の隅っこにぽつんと横たわり、他の元気な子たちに踏まれながら小さくなっている和犬の子犬がいました。
柴犬にも似た雰囲気のあるその子が、気になって仕方がありません。
「パパ、あの子がいいな」
「どの子?あー、可愛いね!」
「パパにしては可愛い子見つけたね〜」
「あの子、いいね!」
私の提案に、家族みんなも賛同してくれました。その場で話し合い、全員の了承のもと、その和犬の子を新しい家族として迎え入れることに決定したのです。
人間がこわくて震える小さな体
書類手続きのために通された事務所の一室で、いよいよその子と直接対面しました。
彼は過去に人間から怖い思いをさせられたのでしょうか……。私たちと会った瞬間、恐怖のあまりその場でおしっこをお漏らししてしまい、ぶるぶると全身を震わせていました。
センターの方からも「少し人間を怖がっているんです」と教えていただきました。
すると娘たちが、 「私が仲良くして、人間になれてもらう!」
「私の方がお世話上手だし!」
と、早くも取り合いを開始。
すかさず妻から「人間を怖がっているんだから、あなたたちが喧嘩したらもっと人間を嫌いになっちゃうでしょ。二人でしっかり協力してお世話するんだよ」と諭され、娘たちも「うん」と納得の表情を浮かべていました。
帰りの車内は大パニック!名前は「ぶんた」に決定
彼を車に乗せて帰ることになりました。箱に入ってもらったのですが、先ほど以上にぶるぶると震えています。どうやら箱に入るのも苦手なご様子。
見かねた長女が膝の上に乗せてくれたのですが、あまりの緊張にいきなり失禁! 車内は大騒ぎになりました。
それでも時間が経つにつれて少しずつ落ち着いてきたのか、最後は箱の中に寝そべってスヤスヤと眠りについてくれました。
車内で「名前はどうする?」という話題に。
実は、我が家の歴代のペットたちは名前の最後が「た」で終わるルールがあります。
- 「さんちゃん」=さんた
- 「ぽんちゃん」=ぽんた
「では、この子はどうする?やっぱり『た』のつく名前がいいよね?」
みんなでアイデアを出し合う中、私がひとつの名前を提案しました。
「『ぶんた』はどう?」
「ぶんたね〜??なんか渋い感じだね!」
「のんびり屋の『のんた』や『のびた』より良くない?和犬なんだから渋い感じもピッタリだと思うよ」
そんなやり取りを経て、家に到着する頃には彼の名前は【ぶんた(通称:ぶんちゃん)】に正式決定しました!
夜中のビデオカメラに映っていたものは…?
我が家の家族となったぶんちゃん。
家に着いてもお部屋の隅っこにうずくまったまま、私たちに近づこうとはせず一晩を過ごしました。
……しかし、夜になるとリビングから「ダダダダッ!」と元気に走り回る音が聞こえてきます。
「ぶんちゃん、夜中に遊んでるのかな……?」
翌日、妻と子供たちでホームセンターへ行き、子犬用のケージを購入。ぶんちゃんが安心して過ごせる「安全エリア」を作ってあげましたが、昼間は相変わらずの“すみっこ暮らし”です。
そこで、「夜中にぶんちゃんが何をして遊んでいるのか確認してみよう!」と、リビングにビデオカメラをセットして寝ることにしました。
翌朝、ドキドキしながらカメラの映像を確認してみると……
そこには、誰の目も気にせず楽しそうにリビングを縦横無尽に走り回るぶんちゃんの姿が映っていたのです!
「ふふっ、楽しそうに遊んでるじゃない!早く人になれるといいね」と笑う妻。
みんなでぶんちゃんと直接遊べる日はいつになるのかな〜。焦らずゆっくり人間になれてくれるといいな〜……と思っていた、まさにその矢先。
またしても、妻からとんでもない提案が飛び出すことになります。
